隣のしばふがあおく見えたら読むブログ

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3人の娘を育てる母です。シンガポール駐在を経て日本→パリと移動中。対話力をあげ、子どももわたしもわくわく過ごせるよう模索中。

essay:自分の言語学習経験と、それから分かった理想的な教え方

今、TESOLという資格を取得すべく学習中です。

その中で、『自分の言語学習経験と、それから分かった理想的な教え方について述べなさい』という課題が出ました。日本語でも書いてみたので、記録に残します。

私はまだまだ言語のプロではないですが、教育や人が成長していく過程については私なりに考えてきました。

以下、エッセイです。文章は長いし、書いていることは理想論なのですが、いつか達成したい。

 

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私は英語学習が嫌いだったんです。

今は少しましになりました。でも苦手意識は消えてません。

嫌いだった理由は、英語の単語が全く覚えられなかったからです。何回書いても忘れるし、そもそも使わない。

でも、将来英語が出来たらかっこいいなぁ、世界中旅したみたいなぁと思ってはいました。私は、自分のようなタイプの日本人はたくさんいるのではないかと感じています。

 

 

なぜ私が英語学習が嫌いだったのか

なぜかというと私は自分の世界に関係ないことはしたくないタイプで、学校の英語学習の方向性と合っていなかったのだと考えています。

①英語を学ぶ目的が受験でしかなかったこと

私は、英語は道具だと考えています。しかし私は英語を紙の上(つまり宿題やテスト)以外で使いませんでした。だからあんまり意味を感じることができませんでした。加えて私は、「英語は外国で日本語が通じないときに使うもの」だと考えていました。日本から出ない限り使わないし、上達もしないと決めつけていました。英語の歴史や発音など言語学に惹かれれば話は別ですが、全く興味はなく、意味のないものを学ぶことはとても苦痛でした。

 

②視覚優位の人間

英語はスペル自体に意味はなく(少しあるものもあるけど)、音を表現したものです。

反対に、日本語の漢字は形を表現したものや、意味を表したものがたくさんあります。

私は、漢字は何度か見たり、書いたりすればなんとなく覚えられました。古文、漢文もなんとか読めました。でもほんとに英単語は覚えられませんでした。英単語のテストでは常に再テストを受けていました。そこで完全に苦手意識が付いてしまいました。

 

③私の能力の問題と、英語の学習方法の偏り

私が本格的に英語教育を受けたのは、中学校からです。(中途半端に)進学校だったので、受験向けのお勉強を提供していました。読む、書くにフォーカスしていたと思います。その頃はセンター試験もリスニングの比重が軽く、リスニングへの注目はそれほどではなかったと記憶しています。

テストを受けると、リスニングはからっきしダメ(耳からの情報処理は苦手)、単語は覚えられないというループにはまっていました。

 

英語は嫌いだけど、英語で話すことには凄く興味あり

私が小学生のころ、地元にアメリカからの映画の撮影隊が来て、その方たちのホームステイのホストファミリーになりました。

何にも話せないけど、一緒にご飯を食べながら、ジェスチャーを駆使して話すのはとても楽しかったです。加えて外国で役者をしているという、自分の周りにはいない職業、経歴の人と話すのはわくわくしました。

また、中学生のときは、私の英語の成績の悪さを心配して、母が英会話スクールに通わせてくれました。海外旅行に行った設定で、ネイティブの講師と会話するレッスンを受けていました。文法も一緒に学ぶ感じでした。でもそれよりも導入のロールプレイの方が、自分の将来、旅行するのを想像して楽しかったです。

 

どうやって学習していくと効率的なのか

つぎにどうしたらもっとスムーズに英語のスキルを上げられたんだろうかということを考えてみます。

「英語大っ嫌い」というところから、現在、「嫌いではない」というところまで上達しました。そこに行き着くまでに、私はふたつの取り組みをしました。ひとつは、英語のアプリ。もうひとつはwebでの英会話です。

①英語アプリは単語を正しく並べ換えるタイプのもので、簡単な英文法を思い出すことができました。音声読み上げもしてくれるので、耳を慣らすことができました。

②web英会話では、あるテーマついて自分のことを話すレッスンと、英語の記事を読んで、それに対して意見を交換するレッスンを受けました。自分のことを話すレッスンも「こんな言い回しがあるのだなぁ」と発見がありました。新聞記事を読むレッスンは英語を学ぶのことよりも記事の内容を読みたくて受けていました。私は後者の方が長く続きました。また、web英会話では、文法、発音よりも、フィリピン講師の先生の生活や考えていることを知りたいと思っていました。

 このことから、私は英語は英語自体を学ぶのではなく、別のものごとを英語で学んだ方がモチベーションが上がるのではないかと考えています。

 

あと2つ、私の経験から考える効率的な方法

①自然に英語学習へ導入していく

私は四年前まで、週1回ほど、子どもたちに英語を教えていました。教えると言っても、日本の小学校の英語教育は始まったばかりで、手探り状態。文科省は小学校の英語教育を「英語学習への導入時期」と位置付けていたので、実際の授業では、ネイティブの先生と2人体制で、英語でゲームをしたり、遊んだりしていました。

低学年は英語の授業をほんとうに楽しみにしていて、英語でのゲームは大盛り上がりでした。高学年でも英語の時間は楽しみにしている子は多かったです。しかし、学年が上がるにしたがって、中には同じゲームに飽きている子、「なにをいっているか分からないからいやだ」とやる気のない子も少しずつ出てきました。

教師の立場として、苦手意識が付いていくのを見ているのは本当に辛かったです。なんとか、楽に(自然に)英語学習へ導入していく方法を模索したいと思っていました。(これはほかの教科にも言えることですが。)

 

②英語へのハードルを少しでも低くする

私がシンガポールで生活を始めて気づいたことがあります。シンガポールに住んでも、英語が流暢に話せるレベルにはならないということです。シンガポールは日本人がたくさん駐在しています。その中でコミュニティが出来上がっています。また、シンガポーリアンも日本人に慣れています。単語で伝えれば、こちらの意図を汲み取ってくれます。とてもありがたいですが、日常生活で英語は必要ではありません。(もちろん中国語も必要ないです。)

会社で働いている人は使う機会があるようですが、専業主婦、子育て中のお母さんたちは全く使いません。そのお母さんたちの中で、「英語が全然上達しないから、学習を辞めた」と言っている人もたくさんいます。これはすごくもったいないと私は思っています。なぜなら、英語圏、もしくは英語圏以外でも、英語が出来ることによって得られる情報や知識は膨大だからです。英語ができることによって、より世界が広がったり、生活が充実するのではないかと私は考えています。そのためには、英語を使う環境に身を置くことが必要です。でも大人にとって、違うコミュニティ入ることはすごく勇気がいることです。でも自分の好きな話題(たとえば、クッキングや陶芸、レストランめぐりとか?)で、英語を使って会話するのであれば、英語へのハードルはぐっと下がるのではと思っています。

 

TESOLコースで学んだ後、私がやってみたい英語教育

・英語を学ぶより、英語で何かを学ぶ設定を作る。

例:好きな本を読む。ドラマを見る。クラフトする。料理する。

   子どもだったら別の教科(体育、家庭科など)を英語で学ぶ。

・スピーキングを重視する。

・小さいことは指摘せず、たくさん発話をする機会を作る。

スピーキング①聞いたことを真似をするところから始める。

・スピーキング②状況に合わせて、いくつかの決まったフレーズを自分で選んで話せるようにする。

・英語に触れる機会を増やす。(歌など)

・レッスンの場合は、クラスの人数は10人以下。

 

ひとつめの、「英語で学ぶ」ことは難易度が高いです。でも、英語が嫌いでも体育が好きな子は楽しく学習が出来ます。それによって英語へのハードルが下がると考えています。

スピーキングを重視というのは、実生活で「英語を話せる」ことが一番楽しみを感じる、もしくはモチベーションが上がるスキルなのではないかと考えているからです。スピーキングをするにはリスニングが必要不可欠なので、リスニングしたことを真似するというプロセスが必要だと考えます。第一言語習得の際も、まずリスニングから発達していることを考えても、必要かつ効率的なのではないかと思っています。その後、こんな風に話すんだなというフレーズを学んでいくといいと考えています。

そして、ここで重要なのが、間違いかどうかを気にしないということです。私たちは第一言語習得の際にもたくさんの言い間違いをしてきました。自分の子どもと母国語で話していても、何を伝えたいのか分からないことが多々あります。間違うことは言語習得までの必要なステップと考え、間違いを怖がらない状況を作りたいです。

日本の小学校はひとクラス30人前後でした。1レッスンの間に全員にスピーキングをさせるのは難しかったです。それを考慮すると、1クラスの人数は10人以下が望ましいと考えます。その規模だと、人数の多いクラスのときよりも間違いやすいと考えます。

 

まとめ

自分は、世界中の人と話したいし、どんな生活をしているのかにも興味津々でした。でも「英語苦手」っていうハードルが邪魔してなかなか飛び出せません。これからの英語を教えていく機会があれば、子どもや英語が苦手な大人の人たちが英語の世界へ飛び出す勇気を持てるようななにか助けができたらいいなー。その前に自分もそれを獲得できるよう学習を続けたいです。